2001年3月9日(金)  〜21日目〜  曇りときどき雪  0Km
 今日は積もった雪が怖かったのでバイクは置いて、路面電車で松山市内を観光するつもり。時間はありまくりなので、みんなを見送ってから出発。野宿の高校生は18きっぷなので早めに出発し、アウトドア派の引きこもりは「せっかくだから特急に乗んないとさー」と言いながら10時近くに出て行った。私はママチャリダーと一緒にYHを出る。ここんとこ忙しすぎたし、ちょっとのんびりしたかった。

(松山からソウルまでは車で24時間ですか、そうですか…→)



 道後温泉駅で路面電車の一日乗車券を買って、まずは松山城へ。駅へ行く途中、道後温泉本館の前で袴姿のマドンナ(夏目漱石の小説「坊ちゃん」の登場人物)発見。市内の観光名所にはたいてい坊ちゃんとマドンナに扮した人がいる。歴史的にも価値のある建物と袴姿がすごいいいカンジ。


  車内では初めて白装束のお遍路さんを見た。ここで、ペットボトルのふたが開いててバッグの中がビショビショになってることに気づく。いっつもこうやってツーリングマップルを年季入ったカンジにしちゃうんだよなあ。





 松山城に着いてリフト券を買う。ロープウェーとリフト、どっちに乗ろうか迷ったけど、高いとこ好きだし、寒いけどお花がきれいだよって言われたので、リフトに。桃だか桜が咲いてて、メジロが飛んでる。かわいい。今年初めてウグイスの声も聞いた。頂上からは松山の街並みを見下ろせる。遠くの山は雪で白い。四万十川YHは30cmの積雪だったとか…うーん、行かなくてよかった。




 お城って初めて見たけど、なかなか感動。やっぱりすごい迫力だー。今日は卒業の可否の発表の日。私としては、卒業できたら社会人決定で旅ができなくなって悲しいし、卒業できなかったら今度は親が悲しむだろしってことで、どっちにしてもイヤだったんだけど、結果は卒業。なんだか当たり前の結果だなー。これで社会人決定かー。何かに押し流されてるような。これは本当に自分の意志なのか。まあとにかく、これで名実ともに「卒業旅行です」って言えるようになった。


 そのまま歩いて二之丸史跡庭園へ。入園料100円の価値は十分ある、広くて綺麗な庭園。いちばん妙に感動したのは水琴窟。竹の筒からポタポタ落ちる水音が、地中に埋めた瓶の中に反響して、すごくいいカンジの不思議な音色を立てる。しばらく竹に耳当てて、ずっと聞いてた。なんか落ち着く、味のある音。朝からフワフワと白いものが舞ってて、ずっと「柳の綿毛かー。春だなあ」って思ってたんだけど、なんだか急にどんどん増えてきた…何のことはない、雪だった。


 今度は市駅前まで行って、そこからアーケードをずーっと歩く。今日はぜひ鯛めしを食べたいので、そのお店も探しつつ、いろんなお店を見て歩く。街中歩くのって久しぶり。うわー、OZOCだー、トラコンだー♪ 見たって買えるわけじゃないんだけど、思わず入ってみる。こーゆー可愛い服、もうずいぶん着てないなー。ツーリングに出る前には、これからしばらくスカートなんてはけなくなっちゃうからって、いっぱい着てたけど、今はめちゃめちゃどーでもいいカッコ。普通ならすぐに寄ってくるはずの店員も、あんまり来なかった。しかし寒い。バイク用のジャケット以外にまともな防寒具がなくて、ちとつらい。と、すんごい安い服屋さん見つけて、ペナペナのウインドブレーカー、¥1,500くらいでGET。これなら荷物にならないし、上に羽織れば少しはまともなカッコになるぞ。


 しかし、どんなに探しても鯛めしがなーい! とりあえず道端の中
華料理屋さんで昼食にして、また道後温泉に戻る。坊ちゃん団子とタルトと抹茶でお茶して、お腹いっぱいで眠くなってきたのでYHに戻る。出かけてたみんなも帰ってきて、ちょっとお話してたけど、また外出。温泉に入りたいし、やっぱりどーしても鯛めしが食べたいっ!

(←これがタルト。アンコを巻いたロールカステラ?)


 ガイドブック見たら1軒だけ発見したんだけど、1800円とか高いんだよね。やっぱり1000円以内で食べたい。温泉近くのおみやげ屋さんで鯛めしのことを聞いたらごくすぐ近くにあった。一日乗車券使って街中まで出る覚悟で来たのに、ラッキー♪ しかも900円、安いけどおいしい♪ これでどんなモンかわかったから、家で作れるぞ。


 宿に帰ったらサオリちゃんの友達が二人、遊びに来た。男の子の一人は目が見えない。でもあちこち旅したり、すんごい行動派。今回のYHではけっこう衝撃を受ける。以前の私は「方向オンチだから道がわからない」「バイクヘタだから一人で行くのは怖い」とか言って、全然旅なんてしてなかった。今はけっこうあちこち行ってるけど、それも「やっぱりバイクとか、足があるといいよね、あちこち行けて」って言われる。でも、それって違う気がする。ほんとに旅したいと思ったら、JRだって、チャリだってある。ママチャリダーなんか普通の通学用自転車で東京から四国まで来てるんだし。お金がなくたって、ヒッチハイクや徒歩で旅してる人だっている。そして彼に至っては、目が見えなくたってこうして一人で京都から来ちゃってるわけだ。何かを本気でやろうと思えば、手段なんていくらだってある。出来ないのは、自分で勝手に理由つけて「やらない」だけなんだって思った。

8日 9日 10日 11日 12日 13日