12月30日
 今日は真っ直ぐ中標津へ向かう。まずは釧路へ。東へ向かうにつれ、雪がどんどんなくなっていく。山なんか、雪がなくて地面が見えてる。こんなんでスノーモービルできるんだろうか? 道路には雪は全くなくて、乾いてる。車の中から見ている限り、私でもぜったんで走れそうな気がする。でも、外に出ればそこはマイナスの世界。写真撮るのにほんのわずかな時間、手袋を外しているだけで、指がキーンって痛くなってくる。

 釧路に向かうR38を走っていたら、前方にアフリカツインが見えた。国道なので雪はないけど、慎重に走ってる。こんなでかいバイクでよく来る気になるよなあ…と思いながら見てたら、突然彼はウインカーを出し、山へ向かう雪で真っ白の細い道に曲がっていった…その先にはキャンプ場があるらしいけど…まじっすかー? 「北海道ツーリングのライダー、遭難」なんて新聞の見出しを想像しちゃうくらいに自殺行為だと思うのですが…?

 釧路の鮭番屋でお昼。ここではお魚屋さんで食べたいもん買ってきて、隣の小屋で火をおこしてもらって焼いて食べるんだけど、もう年末で漁に出ないせいか、品揃えはあんまりよくない。それでも牡蠣だのホタテだのほっけだのとって、レジへ。1個1個レジ打ってくれてたおっちゃんが、うちらのとったいちばんでかいホタテを手に取った瞬間「?」って顔して、こじ開けた。中身、空っぽ。ちゃんとふた閉じてたのにー?? 「欲張るとこーゆーことになるんだよ」って言いながら、ちゃんと取り替えてくれた。 小屋の中は火をおこしてもダウン脱げないくらい寒い。でも魚とか脂のってマジ美味い。牡蠣は焼けたかなーってあたりで殻こじ開けてみたら、思ったほど中身が大きくなかったんだけど、おばちゃんが「新しいの持ってきてあげる」って言って大きそうなのを無料でくれた。親切♪

 釧路から中標津へはもう地図も要らないルート。R272を北上し、道道へ左折。自分の事故現場に近づいていくっていうのはいつも変わらずひじょーに気分が悪いもんです。私にとっては山形県前沢、宮城県女川などなど。あんまりそんな場所は増やしたくないもんですな。

 道道を左折。国道はきれいに除雪されてるけど、道道はそんなに徹底されてない。ゆっくり、慎重に走る。カーナビの画面は恐ろしくシンプルになってる。画面の真ん中に自分たちの走る道が1本、そしてあとは川くらいしか見えない。聞いたこともないカタカナの長い名前の川。北海道でカーナビいらねーだろって思ったけど、ある意味便利かも。いつもなら知らずに通り過ぎちゃう地名とか川や山の名前が表示されておもしろい。正直、私はあんまりまるいけさんちに行く道の記憶がない。行きは事故直後で肉離れの痛みもろくに感じないくらい興奮状態だったし、帰りは二日酔いで吐きそーだった上、相方のV-MAXの後ろで段差拾うたびに走る左足の激痛に苦しんでたし…。なので、相方の記憶が頼り。まあ、道は1本しかないので迷うはずもなく、見たことあるD型ハウス到着。敷地に車を停めようとして、この旅で初めて埋まりました…。雪深ーい!! 車が停められるように圧雪してあるのは敷地の一部だけだったのに、よくわかんなくて柔らかい雪の中に突っ込んでしまった…。到着していきなりまるいけさんに牽引される…。

 泊めていただくのはDハウスの敷地内にあるゲストハウス。ストーブ焚きっぱなしなので中はしっかりあったかい。だけど、窓際にダウンジャケットつるしたらすぐにガラスに張りついた…ボアの毛が抜けまくり。ジーンズにダウンじゃ動きづらいことこの上ないんで、着いてさっそくボードウェアに着替える。っていっても、ボードウェアはあんまり防寒の効果がないので、下だけは昔仙台にいるときに買ったバイク用のオーバーパンツを持ってきてた。長靴は買ってきたんだけど、横浜のホームセンターで買ったそれは北海道の雪の中では全然防寒の役目を果たさなかったので、まるいけさんちで貸してもらったものを履く。中標津にいる間、寝るとき以外は家の中でもこのカッコでした。

 うちらが到着したとき、ちょうどまるいけさんの知り合いの人たちがスノーモービルしてて、さらに知らない人まで「すいませーん、モービルやるんで車置かしてもらってもいいですかー?」とか来るし、なんか本州のライダーのようにモービラー(?)が普通にその辺に存在してるー。ちとびっくり。まるいけさんちのDハウス内もそうだけど、街のバイク屋さんも、冬はバイクは奥にしまわれて、表に出てくるのはスノーモービルなんだって。

 到着したのが午後だったので、スノーモービルやらせてもらうのは明日なんだけど、「試しに乗ってみる?」って言われたのでさっそくGO♪ まず簡単に操作の説明を受ける。ブレーキは左手のレバー、アクセルは右手の小さなレバー。バイクと違ってスロットルひねるんじゃなくてレバーを親指で押す。モービルについてる小さなピンを紐で身体のどこかにつなぐ。ボードでいうリーシュコード(流れ止め)。ピンが抜けるとエンジンが止まる。モービルから振り落とされてもマシンだけ勝手に走っていくことがないように。

 用意されてたのは新車のモービル。いいんですかー、いきなり初心者乗せちゃって?? いちおー走るところは敷地の隣の広い畑。持ち主の人の了承得てるから走っていいんだって。こわごわ右手のレバーを押すと、モービルがゆっくり動き出した。曲がるときはキャタピラはバンクできないんで、ハンドルを切らないと曲がらない。このハンドルがすっごい重いんです。アクセル開けると荷重が後ろに行くんで、その瞬間に切ると軽い…理屈はわかるんだけど、なかなか思ったように出来ない。ちょこっと慣れて、少しスピードを出すと、今度は曲がるとき遠心力で体もマシンも外側に持っていかれる。そのまま曲がりたい方向と反対側に転がっちゃいそうな気がして怖い。思いっきり体を内側に引っ張り込まなきゃいけない。バイクでよく言われる「人車一体」とは全然違う。難しい…。とりあえず今日はほんのちょっと乗ってみただけで、いろいろ教えてもらうのは明日なんで、まあいいや。

 夜は中標津の町まで降りていって、スーパーで買い出し。ジンギスカンやりたかったんだけど、ジンギスカン鍋がどこにも売ってなかったのであきらめて鍋にする。しかし北海道のスーパーって楽しい♪ めーっちゃでかいタコが丸のまま売ってたり、いつも行くスーパーとは全然違う品揃え。普通すり身なんて鶏とイワシくらいしか見ないけど、ここってば鶏のほかに海老とカニまである。いやー,美味そう。ってカンジでガンガンかごに放り込んでたら、ちょっと買い込み過ぎた…3人ではとても食べきれない量になってました…。

 Dハウスでは夜になると水道管がすぐ凍る。鍋の水足すにしてもいちいちバーナー片手に行かないと水が出ない…大自然の脅威っす。トイレはDハウスの外にある。トイレに行くときはグローブとイヤーマフ必須。重い引き戸を開けて、外に出てみると、今まで見たこともない数の星が空一面に見えた。生まれてこの方存在は知ってたけど見たことのなかった天の川も、くっきりと見える。寒さも忘れて見入ってました。

 食べ終わったあたりでBUM金沢の店長・金沢さんが大量の牡蠣を持って来訪。お昼に釧路で食べた牡蠣とは比較にならない大きさ。そして美味い。普通に焼いて食ったほか、フライパンに酒振って牡蠣の酒蒸し。こんなぜーたくな食べ方初めてっす。
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